カテゴリ:人生の終わり( 18 )   

金色夜叉   

ここ最近の仕事帰りは職場から自宅まで歩いて帰っている。その所要時間は約一時間程度。特に中番終わりの深夜に歩いて帰ると、冬の肌寒さが身に染みて心地良い。歩きながら将来のこと、金のこと、異性のこと、いろいろなことを考える。もっぱら最悪なことばかり考える。前向きなことは何一つ考えない。それが異様に心地良い。歩いていると喉が渇くので、途中にある自動販売機で色々なジュースを買うのが一つの楽しみになる。同じ会社の自動販売機でも場所によって微妙に値段が違う。値段の違いが起きている原因を地理的な問題や設置しているお店の業種的な問題から分析するととても楽しい。嘘だ。楽しいわけないだろう。そんなことで楽しんでる人は一生インターネットでそういう分析をなさっておけばいいじゃないですか。


飲み物を二つ買い、コートの右ポケットに冷たい飲み物、左ポケットに温かい飲み物を入れて、飲み物を握り締めて帰る。徐々に右手が氷のように冷たく、左手が炎のように熱くなる。ダイの大冒険のフレイザードになった気分になり顔がニヤけてくる。深夜の道をニヤニヤして歩いているとよく職務質問をされる。中野の警察はちゃんと仕事をしているので安心だ。職質をされている時、氷の右手で警官の手を握り「僕は氷を操れる能力者なんです」と言った後に、灼熱の左手で「実は…炎も操れます」と控えめに手を握る。「実は…」じゃない。無事に家に着いてからは、灼熱の左手と氷の右手を交互に使って自慰をする。右手の冷たさがチンコに伝わる度に、雪女とセックスをしたくて冷蔵庫でキンキンに冷やしたオナホールを作ったり、積もった雪を固めて雪のオナホールを作っていた過去を思い出して泣けてくる。嘘だ。俺はよほどのことがなければ泣かない。泣く時はほとんどベローチェで泣いているが。
f0245642_15384687.png



そんな怠惰な日々を過ごしていたからか分からないが、職場に面倒な客が来た。ヤンキーの彼氏にメンヘラ風の金髪女のカップル。女が携帯電話を無くしてしまったので探してくれとのこと。男の頼み方が全部タメ口で、俺がカウンター業務で他のお客様に対応している横から「早く監視カメラとか巻き戻せよ!ハゲ!使えねえな!」とか言ってくる始末。現場をくまなく探した後に、カメラを巻き戻してチェックしても怪しい所は何もない。「もう一度お荷物の中を確認してくれませんか?」と言ったら「俺たちを疑ってんのかよ!殺すぞ!もっとちゃんと探せ!」と言われた。仕方なく床に這いつくばってゲーム機の下をもう一度探す。



しかし、このヤンキー男は繁華街によく居るタイプだから我慢できるとしても、自分の不注意で携帯を無くしておきながら、ただオロオロしてるだけで、激昂する男を諌めることすらしないこの女は何なんだろうか。紅夜叉みたいな顔しやがって。恥をしれ、夜叉。最近は病院に通院しているので医者との関わりが多い。俺の周りには医者とか夜叉とか「しゃ」の付く奴しか集まらない。医者、医者、医者、夜叉。医者、夜叉、医者、夜叉。医者、医者、夜叉、夜叉、医者の毎日であるよ。こういう夜叉のような女に限って、音楽を聴く時に「歌詞がすごく良いの!」とか言いそうだ。俺は音楽を聴く時に歌詞なんてどうでもいいんだよ。でもあいつは良かったな。スガシカオ。彼の「夜明け前」の「今、夜のヤミにむけ うちはなつ ぼくらの銃声は みえないそのカベを 一瞬で 突き破ろうとして 街にただ ひびいただけ」という歌詞はすばらしかったな。親父に焼却炉の中に閉じ込められて、暗闇の中でこれが人生最後のオナニーと決めてここうとしたら、どんなに考えても堀ちえみのことしか浮かんでこなくて、人生最後のオナニーを特に好きでもない堀ちえみで抜くしかなかった俺の空しさを見事に表した歌詞であると評価する。「ヒットチャートをかけぬけろ」の歌詞はどうかしてるけどな。
f0245642_15391478.jpg



そんなことを思いつつ、床を這いつくばりながら女の方をちらりと見たら、ワニ叩きゲームのハンマーをいじっていた。なんだそりゃ。そのハンマーはお前の剣か。剣といえば、お前のような奴が意外と幕末好きで新撰組大好きって感じの女だったりするんだろうな。偏見が思いっきり入るが、そういう女のほとんどは、幕末の志士や新撰組でマンズリしたいだけだろうが。お前の好きな沖田や土方のようには目立たない志士も居たんだよ。今の俺みたいに床を這いつくばってたんだよ。それを分かった上で沖田と土方でマンズリをしろ。そういえば板橋にある新選組の慰霊碑か何かにフラリと寄った時に記帳ノートが置いてあって、訪問者が思い思いの気持ち悪い言葉を書いていたんだが、そのノートの隅に二人の棒人間が刀の斬り合いをしているパラパラ漫画を描いてる奴が居た。どういうつもりだ。せめてどっちが新撰組なのかだけでも書け。少しモヤモヤしたぞ。私はあのパラパラ漫画に遺憾の意を表明します。
f0245642_15404027.jpg



ふと太鼓叩きゲームの奥の方に大きめの物体が見えた。形からいって携帯では無かったが一応懐中電灯で奥を照らす。そこに浮かび上がったのはきれいな桃だった。こんな所に桃?洒落た小型爆弾かもしれないが、自分は爆死にちょっとした憧れがあるのでかまわず桃を手繰り寄せた。中を確認したところ、桃の入れ物に入ったミツバチ毒のハンドクリームだった。桃の中にミツバチの毒が入っているなんて本当に洒落ているじゃないか。桃といえば天皇陛下のほっぺたも桃のようなほっぺただ。ここにもし陛下が居たなら「陛下、こんな所に桃がありました」と報告したい。きっと陛下は「これは本当に良い桃ですね。本当に良いですね」と二回言ってくれるだろう。そして俺は「失礼を承知で言いますが、まるで陛下のほっぺたのような桃です」と言いたい。割と本気で言いたいぞ。そんな妄想をしていたら「何かあったのかよ!」と怒りが頂点に達している男に声をかけられた。俺も三十五年間生きてきたので、すごく怒っている人に桃を見せちゃいけないことぐらいは分かっていたのだが、こういうことは言いたくて仕方ない性分なもので「すいません、携帯じゃなくて…桃ならありましたよ」と桃を見せつけた。一瞬の沈黙の後に「ちゃんと探してくださいよ」と男は言った。桃にはタメ口を敬語にする力があるらしい。「では桃は元の場所に戻しておきますね」と桃を太鼓叩きゲームの下にそっと戻した。なぜ元の場所に戻したのかは分からない。
f0245642_15412144.jpg



音楽家や作家でも何でもいいけど、他人に憧れて生きるだけの人生よりも桃の素晴らしさに憧れて生きる人生の方が楽しいんじゃないかと思う。


[PR]

by tsume_kirio | 2015-01-21 15:48 | 人生の終わり | Comments(5)

ダライアス通勤生活   

不安障害が悪化した。昔から長距離の電車移動は得意では無かったが、4~5駅の短距離移動も苦手になってしまった。電車が止まったらどうしようという不安に襲われただけでめまいや息切れが起きる。鞄を右手に持ったり左手に持ったりという奇行を繰り返してしまう有様だ。ボボ・ブラジルのロゴ入りバッグをせわしなく持ち直している中年男の姿はさぞ滑稽であろう。まぁ最悪の場合は専用の薬を飲めば症状は治まるのでそこまで深刻ではないのだけど。
f0245642_1510036.jpg



いつまでもこんな状態なのも困るので、極力薬に頼らずに症状と戦うことにした。自分でどうすることもできない恐怖を克服する為には、愛する物から力を借りるしかない。僕にとってそれはプロレスと自慰しか無い。思い返せば3・11の東日本大震災の時も、震災後の先行き不透明な不安と目に見えない放射能の恐怖に打ち勝つ為、一人で自宅のトイレに篭り、初代タイガーマスクの覆面をかぶって自慰をすることで自分を奮い立たせたものだった。同じように不安に襲われている同棲中の彼女をほったらかし、虎になって自慰をした結果フラれた。フラれた理由は虎になって自慰をしたからだ。
f0245642_15105618.jpg



これまで東京から実家の香川に帰省する時は、新幹線での長距離移動に耐える為、常に虎の覆面を携帯していた。品川から新幹線に乗り込むと、だいたい名古屋辺りで精神に限界が訪れる。僕はおもむろに席を立ち、トイレ内で虎になり自慰をする。東から西へと移動しながら自慰をする。ヒガシカラニシヘジイヲスル。自慰の最中ふと思う。時速200キロを超える速度の中で自慰をしている今この瞬間、この新幹線に雷でも落ちたら、何かの化学反応で僕は本当の虎になってしまうんじゃないか?そんなことを思うと勇気が沸いてくるのだ。
f0245642_15111419.jpg



そんなこんなで今回も虎の力を借りることにしたのだが、通勤に使う電車にはトイレが付いていない。なので少し早めに起きて自慰をすることにしたのだが、自慰をする為に早起きをするのは終わりの始まりのような気がしたのでやめた。それならば最寄り駅のトイレで虎になろうとしたが、最寄り駅には個室トイレが一つしかない為、先客が居た場合は虎になれずに乗車しないといけない。それを避けるためにはやはり少し早起きして駅に行かないといけない。だからどうして自慰の為に早起きしないといけないのだ。さすがに産んでくれた親にちょっとだけ悪い。


そこで考えたのが、自分が乗った電車内で自分好みの女性を見つけることだった。電車に何かあった時に、この娘にだけは情けない姿を見せたくないし、君だけは守ってみせるぞと思えるだけの女性と一緒の車両なら恐怖に打ち勝てる。しかし、そう簡単に毎日素敵な女性とめぐりあうわけもない。そういう時は自分の頭の中で、ババアを若返らせたり、幼児を大人に成長させ何とか自分のマドンナを見つけるようにした。恐怖が薄らぐと余裕が出てくるもので、停車駅から乗り込んでくる女性達を厳しく審査するようになり、目的地に着くまでにベストオブマドンナを決めるようになった。ただ審査をするのにも飽きてきた僕は、押しボタンをポケットの中に忍ばせ、駄目な女性が乗ってきた瞬間にボタンを押しその女性を爆破する妄想をして楽しむようになった。そのうちどんな女性が乗ってきても爆破するだけのただの爆破魔に成り下がった。



やはり女性を爆破するのにもそのうち飽きてきて、男女問わず電車に乗ってくる人をシューティングゲームの敵だとみなし、雑魚キャラ、中ボス、大ボスに分類して撃墜するようになった。雑魚は1回、中ボスは20回、大ボスは50回ボタンを押さないと撃墜できないという設定で駅と駅の間をゲーム感覚で楽しんだ。注意深く他人を観察し始めて気づいたことだが、いかにも雑魚キャラというミジンコのような人も居れば、ダライアスの中ボスのような魚人間も居るし、風神、雷神のような大ボスの風格を漂わせた人も居る。みんながそれぞれの人生を抱えてこの電車に乗っているんだ。みんなみんな生きているんだなと思うと胸が熱くなった。胸は熱くなったが全員逃さず撃墜した。
f0245642_15171779.jpg



このように色々と試行錯誤をした末に僕がたどり着いた結論は、ちゃんと薬を飲んでから乗るか、黒人と一緒の車両に乗るかの二択だ。デカい黒人が近くに居てくれるだけで、どんなトラブルが起きても大丈夫だろうと思える。とにかく安心感が半端ではない。僕は電車に乗る度、黒人を捜し求め先頭車両からケツの車両まで歩く。黒人を見つけられない時は大人しく薬を飲むだけだ。他人から見れば辛い人生に思えるかもしれないが「今日は黒人居るかな…?黒人居てくれよ!」と思いながら駅に向かう足取りは軽いし、黒人を見つけられなかったら薬を飲むという面白い条件付きで薬を飲むのは普通に薬を飲むより楽しい。僕は幸せだ。
f0245642_15173517.jpg





[PR]

by tsume_kirio | 2015-01-10 15:26 | 人生の終わり | Comments(7)

アルバチャコフと呼びたかった   

以前働いていた職場で女性バイトがバックレた時のお話。

彼女は一流声優を目指し奈良県から上京した19歳の女の子。新宿の声優養成所に通いながら、空いた時間は全てアルバイトに充てているという頑張り屋さん。正直顔立ちはそんなに良くないが、夢に向かって頑張るその姿勢を気に入った僕は優しく仕事を教えていた。そのせいか彼女も僕に心を開いてくれ、仕事の合間の雑談も弾むようになった。そんなある日「声優業界を生き抜いていく上での大事なことは何か?」という話になった。彼女は「やっぱり色仕掛けだと思います。私も養成所つながりで声優業界の偉い人と食事に行く機会があるんですが、その時はパンツが見えるか見えないかぐらいのホットパンツを履いて行きます。そして必ず偉い人の隣にピッタリと寄り添います。手が私の太ももに届く距離で」と答えた。
f0245642_6435062.jpg


自分の夢の実現の為には色仕掛けもいとわないようなハートの強い女性は大好きなのだが、それならそれで、もっと綺麗になる努力をしたらどうなんだい。元プロボクシング世界チャンピオンの勇利アルバチャコフみたいな顔の女の太ももは誰も触りたくないと思うんだけどな。君はフロアを巡回する時に、無駄にケツを左右に振りながら、鳥が羽ばたくように両手をパタパタさせて歩いているんだけど、もしかして君は自分をペガサスか何かだとでも思っているのかな?仮に君がもしペガサスだとしたら、オスでもメスでもなくてブスのペガサスだからね。だから空を飛べないんだと思うよ。あえて言うけど、僕は君より可愛い犬をたくさんたくさん知っているんだ。たとえば映画の「101匹わんちゃん」に出てくる101匹の犬は全部君より明らかに可愛いよね。君102位だよね。どうしてだろうね?俺に教えてくれよ。勇利アルバチャコフよ。と心の中で叫んだ。
f0245642_6433257.jpg


中学の時の理科の授業で「月にはクレーターと呼ばれる地形が有り、その形が似ていることからニキビ痕のこともクレーターと呼ぶ」ということを学んだ後、クラスのヤンキーがニキビ痕がひどかった僕を床に寝させ、僕の顔に両足を乗せて「月面着陸!」と言った。当時は辛かったが、今にして思えばセンスのあるいじめだなと少し感心してしまう。オール巨人ぐらいのセンスはあるだろう。

高校の時の生物の授業で「人間の顔には無数のカオダニが居る」ということを学んだ後、クラスでもかなり可愛い才女に呼び出され「あなたがブサイクなのはきっとカオダニがいっぱい居るからだよ。私が退治してあげるね」と顔を何回もビンタされた。当時は辛かったが、今にして思えば生涯で一番興奮するシュチエーションだった。あの興奮をもう一度と思い、SM風俗の女王様に事細かに説明をしてその再現を願ったのだが「辛かったのね・・・」と女王様に抱き締められた。それが一番辛かった。

高校生の時はニキビが幾分マシにはなっていたが、鼻の周りだけは赤いままだった。顔の中心部分にある鼻は真っ赤なのに、その周りは色白の肌だったので、色の配置が日本の国旗に似ているということで「ジャパン」というハイセンスなあだ名をクラスの女子から付けられていた。いじめられながら国を背負うことになった。僕より嘘つきの友達が「深くゆっくり深呼吸をすると鼻の赤いのが消えていくよ」と教えてくれたので、毎日試していたら「ふ~ふ~ふ~」という僕の呼吸音を聞いていた女子から「サイボーグジャパン」と呼ばれるようになった。いじめられながらにして機械の体を手に入れた。
f0245642_64272.png


こうやって思い返してみると、理科の授業の後にこれだけいじめられていたのは日本でも僕だけでは無いだろうか。今日から理科を恨もう。

いじめられても僕はずっと満面の笑みで笑うようにしてきた。それがブサイクなりの戦い方だった。毎日無理にでも笑っていたら自然といじめは少なくなっていった。そうやっていつも笑っていたら「君のしわだらけになった笑顔って、カナブンとかの虫の裏側に似てるね」と言われた。千里の道も一歩から。
f0245642_6425250.jpg


三十歳を過ぎて、ようやく自然に笑うことができるようになった気がする。男の俺はこういう戦い方しかできなかったけど、女性は違う。女性は化粧とか自分の努力でどれだけでも綺麗になれる、そういう戦い方は絶対にしないといけないのだ。どうせ体を売るのならもう少し綺麗になってからの方が効果的なのだから。ボランティア活動と一緒で枕営業も効率重視でやるべきだということを彼女に教えないといけない。その第一歩として次にシフトがかぶった時は彼女のことをアルバチャコフと呼ぼうと決めていたのに、彼女は飛んでしまった。ブスは空を飛べないが仕事は飛べる。


近々、宗教をしている可愛い女性を紹介してもらうことになっている。僕が過去に付き合った女性は「敷居を踏んではいけない」「朝は必ず5時に起きて祈ること」という2つが主な教えであるサブカル宗教をしていたのだが、今度の女性は日本でも最大手の宗教をしているらしい。楽しみだ。中小企業のような宗教ともう一度向き合うよりも、大企業とやり合う方が何倍も面白い。就活生に負けないぐらいに僕は燃えている。僕はまだ飛べる。


[PR]

by tsume_kirio | 2014-09-26 06:45 | 人生の終わり | Comments(4)

痩せる決意をするまでの話   

最近仲良くしている女子大生が居る。僕と彼女の距離が縮まったきっかけはあまり美味しくないうどん屋での会話だったと勝手に推測している。カウンター席に横並びで座った時、自分の目の前にあるぶっかけうどんに一度目を落としてから「彼氏とどんなHしてるの?」と聞いた。彼女は一瞬言葉に詰まったが、一呼吸置いてから彼氏との性生活を詳細に答えてくれた。なんてグッドコミュニケーション。ひとつ間違えればセクハラというかセクハラそのものなんだけど、それをきっかけに彼女とは一緒に映画を見に行く仲になった。東京駅が100周年ぐらいなのを記念して作った「すべては君に逢えたから」を観賞。まず自分では足を運ばないであろう種類の映画だったのも新鮮だったし、エンディングでゆずの歌が大音量で流れるのを聴きながら「これが映画だ」と心から思った。映画のエンディング曲は全てゆずにすればいい。余計なかっこ良さを考えて的外れのエンディング曲を流してしまうよりもずっと良いだろう。一番の収穫は生まれて初めて玉木宏の演技を見て「すごく良い声してるな」と知ったことだ。うどん屋でのセクハラからはじまった縁が「玉木宏は実は良い声をしている」という発見まで繋がる。なんて素晴らしい世界だろう。毎日仕事終わりに「ホーボー・ウィズ・ショットガン」のDVDを観てから寝ていた自分にサヨナラだ。
f0245642_913069.jpg


上のうどん屋での一件のように、僕はセクハラは素面でするようにしている。女性を嫌な気持ちにするかもしれない危険な言葉を使う時は、せめて何も言い訳にできない状態で相手に伝えるのが僕なりの武士道だと勝手に思っている。本当の武士ならまず女性を大切にするのだろうけども。まぁとにかく本当にお酒を愛しているのならお酒を何かをする時の力にしたり、失敗した時の言い訳にはしない方が良い。僕はシーチキンを心から愛しているので「昨日はシーチキンを食べた勢いで失礼なことを言ってすいませんでした」なんて言葉は一生言いたくない。シーチキンには何の罪は無くただ美味しいだけ、悪いのは僕自身なのだから。シーチキンとドデカミンとは良い距離感でこれからも付き合っていく。偉そうに書いているが、僕の女性とのコミュニケーションは「相手の気持ちを全く考えない」という一点だけで成り立っており、相手が受け止めてくれるかどうかという単純明快なものである。前述の女子大生をはじめ、よく一緒に飯を食う奥田民生似の女友達、こんな僕と仲良くしてくれている女性達には感謝の言葉しかないが、女子大生は車に二回跳ねられた上に心理テストでサイコパスの診断を受けているし、民生似の女は前科持ちの介護士なのでどっちもどっちだ。
f0245642_921791.jpg


お酒と言えば、僕はお酒を飲み過ぎてトラブルを起こすことは少ない方だ。飲酒運転で弘法大師空海が作ったほこらをぶっ壊した祖父や、飲酒運転で当て逃げ事故を起こしてパクられた親父に囲まれて育ったので、自然と「酒」という物への自制心が育まれたのだと思う。唯一酒で失敗したと記憶しているのは大学時代のことだ。うちの大学では毎年六月ぐらいに、グラウンドの真ん中にキャンプファイヤーのように火を燃やし、その周りで学年、教授関係なく輪になって酒を飲む「ファイヤーカーニバル」という大学公認の飲み会が開催されていた。全ての酒、食事代は学校が出してくれる夢のようなイベントなので毎年参加者が多かった。初体験が出会い系で知り合った車椅子の女というような大学生活を送っていた僕はそういう趣向のイベントは敬遠していたのだが、日頃お世話になっていたゼミの先輩に誘われ、仕方なく一回だけ参加した。
f0245642_932392.jpg


ジョージ高野似の先輩は「燃え盛る炎を見ているとさ、自然と心が熱くなってお酒がいつもより美味しくなるんだ」と言った。火を見るとそういう気持ちになる人が多いのは理解できるが、中学校の時の臨海学校のキャンプファイヤーにて急遽開催されたのど自慢大会でトップバッターに指名され、何を歌ったらいいのか分からない手探りの状況でWANDSの「時の扉」を熱唱し「キャンプに合った曲を歌いなさい」とみんなの前で怒られた苦い記憶がどうしても蘇ってしまい、僕の心は閉ざされていた。会話が続かないことに困った先輩は「お互いの初体験の話をしよう」と酒の場にお決まりのH話を放り込んできた。一刻も早くこの男を黙らせたいと思った僕は、車椅子の女性との初体験を赤裸々に話した。教育実習に行った学校で生徒達から20回も胴上げされるような人間がデキた先輩はしばらく黙った後に「飲めば忘れれるさ」と酒を勧めてきた。「どんなに飲んでも車椅子は車椅子なのだから忘れることはできない」と言い返したいのを我慢してただ大量に酒をあおり記憶を失った。次に目を覚ました時は警察だった。先輩と警察の話では、泥酔した僕は演劇部の部室に行き、無理やりウエディングドレスを借り、バス停にドレスを着せバス停と熱いキスを交わす結婚式を挙げ、「バス亭とセックスする」とテコの原理でバス亭を倒そうとしていたところを警察に保護されたそうだ。被害者は無理やり既婚にされたバス亭のみであるし、特に破損した場所も無かったので厳重注意で解放された。どうせなら初夜まで経験したかった。
f0245642_935812.jpg


翌日、その件について大学の就職指導課から呼び出しがあった。就職指導課の面々とは、学長室の真向かいにあるトイレの個室からトイレットペーパーを引っ張り、学長室の扉まで届くのかどうかという実験をした時に、学長室まで届いたトイレットペーパーを笑顔で巻き取りながら帰っていた所を捕まえられた件で面識があった。「就職のことでしか生徒を怒ることが無い私達がこんなことで生徒を怒るなんて…」と絶句させて以来の再会となった。「以前のトイレットペーパーの件といい、こんなことばかりしていたら就職できないぞ」という内容のお説教だった。散々叱られた後に「たぶん大丈夫です」とシンプルに答えてその場を後にした。もうこいつらと会うこともないだろうと思っていたのだが、内定をもらった帽子専門店の入社前日に「いくら帽子専門店といっても、6階建ての自社ビルを持ち、その全フロアで帽子だけしか売っていないのは気が狂っている。怖い」と思い、入社を断ったことでもう一度会う羽目になるのだから人生は面白いなと思う。

僕は真剣に痩せようと思う。


[PR]

by tsume_kirio | 2014-05-22 09:14 | 人生の終わり | Comments(14)

華麗なる一族   

私の人生で一番必要ないものといえば、それは車の運転だと思われる。過去に友人が運転する車でひどい交通事故にあった。デパートの立体駐車場をぐるぐると回りながら下りている途中、友人は「目が回った」という短いがインパクトのある一言を残し側面のコンクリート壁に激突した。飲み始めたばかりのCCレモンのペットボトルが自分の手を離れ空中をゆっくりと回転するのが見えた。シートベルトをしていなかった僕の体は衝撃で持ち上がり、一直線にフロントガラスに突き刺さり意識を失った。どれぐらい意識を失っていたかは分からないが、目を覚ました時に僕はまだ車の中で、友人は救急車も警察も呼ばずに運転席で体育座りでガクガク震えていた。「人間は本当に追い込まれると体育座りをする」という漫画で読んだ通りの光景だった。ぼんやりとした意識を振り絞りフロントガラスに目をやると、僕が頭をぶつけたと思われる場所に弾痕のような跡、そこから運転席側に向かって横一文字に大きなヒビが入っていた。恐る恐る「俺、今どうなってる?血出てる?」と友人に聞くと「何にもなってないよ…逆に怖いよ…」と半泣きで答えた。血が出ていないことに安心しながらも、確かに外傷が何も無いのが不思議な惨状だった。何とか気持ちを落ち着けて何度も考えてみたが、どう考えても僕は内に眠るエレメントパワーを発揮してしまったようだった。小さい時に光る虫に刺されて自分の体が木になってしまうという不思議な経験をした。それ以来、平熱が常に37度を越える体になった。「火」のエレメントパワーをその時に授かったのだ。生命の危機に瀕した瞬間に反射的にそのパワーが一気に放出され自分の身体を守ったのだろう。真面目な顔でその話を友人にしたら、しばらくの沈黙の後に「こんな時なのに優しいね…ありがとう…」と苦笑いをされた。優しい嘘のつける大人だと尊敬されてしまった。その後に病院に運ばれ脳の精密検査を受けた。外傷が無い分脳の中身にダメージがあるのでは…と不安な気持ちで診察結果を待っている僕のもとに「さっき飲みかけだったから…」と言ってCCレモンを差し出して来た友人に「サンキュー」と言った。今度は優しい嘘をついた。友人はジンジャーエールを持っていた。くるりの「ばらの花」の「ジンジャーエール買って飲んだこんな味だったけな」という歌詞が一番はまる場面だったような気がする。
f0245642_19145077.jpg


戦争で敵兵を千人殺したと言い張る祖父は、平安時代に弘法大師空海が作ったとされている祠に軽トラで突っ込んでしまった。立派な飲酒運転である。空海が封じ込めていた邪気は空に放たれ、その直後うちの地域は四国四県に水を供給している大きなダムが干上がってしまうほどの大規模な水不足に襲われた。祖父は空海の言い伝えを信じる老人達から総スカンを食らい数々の虐めを受けた。その中でも特に酷かったのは、うどん屋に入ってうどんを頼んでいるのにうどんが出てこないという虐めだった。爺ちゃんが「かけうどん大」と大きな声で何回言ってもいっこうに「かけうどんの大」が出てこない。ためしに僕も「かけうどんの大ください!」と言ったが、やはり「かけうどんの大」が出てこない。この世の中に「うどんをください」と言ってうどんが出てこない以上の虐めがあろうか。全ては空海があんな場所に祠を作るからいけないのだ。空海のせいで祖父はうどんを頼んでもうどんを出してもらえない地位の人間になってしまった。この一件があってから僕は「好きな坊主は特にいないけど嫌いな坊主は空海」とよく言うようになった。
f0245642_19185832.jpg


親父は大学時代にアマレスで鳴らした人で俗に言う体育会系の人である。ことあるごとに「逃げるな!」と僕を叱ったものだ。その反動により、喧嘩ではエアガンによる遠距離攻撃を主とする卑怯な子供に僕は育った。子は逆に育つものだ。そんな厳格な親父も車で失敗をした。人身事故。しかも逃げた。ぶつけられた方の女性が車から降りてきたのを無視して逃亡。立派な当て逃げ犯である。いつもは開け放たれている車庫のシャッターが閉まっているのを不思議に思い、シャッターを持ち上げた瞬間にフロントがボロボロになった親父の愛車を見た瞬間「ベギラゴン…」と思った。

その夜さらに驚く出来事があった。深夜に見慣れない男性2人が尋ねて来たので「これは逮捕かな…」と察した僕は、応接間の扉を軽く開け親父の逮捕の瞬間を今か今かと待った。そんな僕の目に飛び込んできたのは、地面に頭を擦り付けて土下座をしている親父の姿だった。親父は自分の友達とそのお父さんを呼んでいた。その友達のお父さんは県議会の副議長をしている実力者だった。二人に土下座しながら「あなたの力でこのことを何とか穏便に済ませてください…」と親父は懇願していた。映画「道」のラストシーンで慟哭するザンパノのように泣き叫ぶ親父を見て「大丈夫、逃げてない。ちゃんと戦っているよ」と僕も泣いた。この言葉は親父にはまだ伝えられていないし、この先伝えることはずっとないだろう。この一件で親父をさげすむような気持ちを持つことは無かったが、この一件が有ってから後に僕はギャルゲーにひどくハマッたので何かしらのショックは受けていたようだ。副議長は何とか罪を軽くできないか色々動いてくれたようなのだが、しょせん副議長なのだから罪をもみ消すことなどできるはずもなく、親父は当て逃げ犯として逮捕された。
f0245642_19271246.jpg


親父のこの一件もあり、うちの家族はずっと副議長を応援せざるを得なくなった。副議長は「罪をもみ消せ」などというひどいお願いをされたのに、その後もうちの家族を懇意にしてくれた。その上、副議長の力で、うちが所有する畑に国道を通す計画を立ち上げてくれ、土地代として国からたくさんお金をもらえるようにまでしてくれていたのだが、ある時の県議会選挙で親父は副議長に一票を投じに行かなかった。その理由が「雨がひどかったから…」という苦しい言い訳だったことに加え、運悪く落選までしてしまったことで元副議長の逆鱗に触れた。落選により政治力を失った元副議長が、自分の政治家生命を懸けてその後にしたことは、国道計画を変更し、下の図のように露骨にうちの畑を避けて国道を作ることだった。畑を避ける為に無理なコース取りをした結果、このカーブは魔のカーブと言われる交通事故多発地帯になった。僕の親父はこの世に魔のカーブを産んだ男なのだ。それは尊敬に値する。
f0245642_19494763.jpg

以上のように、うちの家系は三代続けて車に関わると本当にろくなことがないのだ。書いてるうちに、転勤を言い渡されたら退職しようという気持ちが強くなった。

[PR]

by tsume_kirio | 2014-05-02 19:37 | 人生の終わり | Comments(10)

年配のスニーカー   

ここ最近の風俗の楽しみ方。関西出身の風俗嬢を指名し、面と向かって阪神タイガースや関西文化についての批判をすることにより、風俗嬢の機嫌を本当に悪くさせ、残りプレイ時間で仲直りをするゲームをしている。平謝りしてすぐに仲直りしてもつまらないので、制限時間ギリギリで仲直りできるように会話をコントロールする駆け引きが楽しい。仲直りをした後に「もう、こんな時間…Hなこと全然できなかったね」と謝る風俗嬢に「そんなことより仲直りできて本当によかったよ」と優しい言葉をかけると、十中八九「ありがとう…」と言うので「そこは『ありがとう』じゃなくて『おおきに』と言ってくれ」とビシッと注意する。その瞬間に学校の先生になりたいという子供の頃の夢が叶ったような気がしている。
f0245642_1461850.gif



もう一つの楽しみ方。「入室時も含め僕がしゃべってもいいと言うまで絶対にしゃべらないように」というリクエストを店員から風俗嬢に伝える。お互いに声を発せず会話はメモ帳による筆談に限定して行う。自己紹介からシャワーへの誘いから何から何までが筆談で行われることと、風俗嬢の書く字体を見ていることに異常な興奮を覚える。プレイ中もできるだけ声を出さないようにお互いに努め、変態的なお願いを紙に書いてお願いをし、紙に「やだ」と書かれて拒絶されるというコミュニケーションが癖になる。プレイ後に「せーので一緒に声を出そう」と書き、ついにお互いの声を初めて聞いた瞬間の快感はシーチキンを食べたいと思っている時にシーチキンを食べれたぐらいの感動がある。かわいい声の風俗嬢には「俺、君の声大好きだよ!」と爽やかな台詞を送りば、酒焼けし過ぎのしゃがれ声の風俗嬢には「何言ってるか分かんねえよ!」と言いながら強く抱き締める。愛にはいろいろな形がある。


筆談から発展して、風俗嬢とこっくりさんをして遊ぶこともある。「こっくりさん、こっくりさん、彼女の性感帯はどこですか?」という質問に、僕と風俗嬢の人差し指が乗ったコインがプルプルと動き始め、導き出した答えが「あ・な・る」、ラブホテルの窓から見える空は雲ひとつ無い青空。「生」を感じた。
f0245642_2245370.jpg



中学の時、前の記事にも書いたものまね王座決定戦がある時だけうちにTVを見に来る親戚のおじさんが、夜な夜な神社で呪いの藁人形の儀式をしているという噂が流れた。周囲の大人は「あの人は頭がちょっとおかしいけど、そんなことまではしないだろう」と噂に否定的だったが、神社の裏で発情期のオス犬に自分の太ももを差し出し、太ももをメス犬だと思い込んだオス犬が激しく腰を打ちつけてくる様子を見てニヤリと笑っているおじさんを目撃したことがある僕は「あいつだ」という確信を持っていた。


真実をこの目で確かめたいという気持ちで、友人二人と呪いの現場を見に行くことにした。呪いの藁人形の儀式は、もし呪いの現場を目撃されたら、その目撃者を殺さないと自分に呪いが返ってきてしまうという言い伝えがあるので、自分達の身に危険が及ぶ可能性も重々承知だったのだが、中学生という年頃もあって好奇心の方が上回った。もしもの時の護身用としてエアガンを各自携帯し、御神木の裏の茂みに隠れて不審な人物が現れるのを待った。見張りを続けてから1週間が経っても誰も現れないので、やっぱりデマだったのかと思いはじめた日の丑三つ時にボロボロの白装束に身を包み、白のスニーカーで足元をきめた親戚のおじさんが現れた。
f0245642_1552053.jpg



やっぱり自分の親戚だったという恥ずかしさから僕の顔は真っ赤に。おもむろに藁人形を取り出したおじさんに向かって「お前が死ね!」と叫びながら全員でエアガンを発射。「ぎゃぎゃ~!」と情けない声を出しながらその場に尻餅をつく白いおじさん。最初は何が起こったのか分からず怯えた表情をしていたが、徐々にその顔は怒りの表情に変わり、釘を打つトンカチを振り上げてこちらに向かってきた。今度は僕達が「ワー!ワー!」と情けない声を上げて暗闇の中を逃げ回った。神社の入口に停めてあった自転車に乗り、これで逃げ切れると安心した瞬間、後ろから全速力で走ってくるおじさんの姿が見えた。「しまった、おじさんはスニーカーだった。」我が家の借金取りのように家の前で待っているタイプの大人には慣れていたが、追いかけてくるタイプの大人には慣れていなかったので異常な恐怖を感じた。とはいってもやっぱり自転車の速度には勝てない。おじさんの姿は徐々に見えなくなり、僕達は何とか自分達の家の近くまで逃げ切ることができた。


恐怖から逃げ切れた開放感と、今まで経験したことのない体験ができたことの高揚感で、さっきまでのことを熱っぽく話していたが、友人の「呪いの現場を目撃した僕達はこれからずっとあのおじさんに命を狙われるね」という一言で自分達の未来が終わったことに気づき暗い気持ちになった。落ち込んでいる暇も無く事件が起こきた。友人の一人が逃げている最中に家の鍵を落としてしまった。おじさんが待ち伏せしているかもしれない現場の方向に戻るのは非常に危険だったが、一つしか無い家の鍵を持ち出したことが親にばれたらどっちにしろ殺されると言うので、勇気を出して呪いの現場に戻ることにした。逆三角形の隊形を組み、恐る恐る現場に向かって前進している途中で僕達が目撃した光景は、自動販売機のベンチに座ってバヤリースオレンジを美味しそうに飲んでいる白装束のおじさんの姿だった。「走って…喉が渇いたんだね…」という友達の冷静な一言が夜に響いた。僕達の姿を見つけたおじさんは「さっきはごめんな!ちょっと怒り過ぎた!」と満面の笑顔で謝ってきた。そして謝罪の証としてバヤリースオレンジを奢ってくれた。先ほどの笑顔とは一転して大真面目な顔で「呪いをかけていた相手は不動産屋の次男坊だ」と教えてくれた。おじさんの呪いは不動産屋の次男坊に届くことはなく、呪いの跳ね返りでおじさんが死ぬこともなかった。その年の秋祭りで、呪いをかけていた人とかけられていた人が御神輿を一緒にかついでいる光景は感慨深いものがあった。
f0245642_234545.jpg


回想が長くなったが、このおじさんのおかげで僕は呪いを恐れず生きることができ、風俗嬢とこっくりさんで遊ぶこともできるのだ。先日おじさんは死んだ。おじさんの分まで僕が長生きしよう。


[PR]

by tsume_kirio | 2014-03-08 02:08 | 人生の終わり | Comments(7)

栗田貫一と松居直美   

満員電車の中で痴漢を捕まえた。満員電車ではこれぐらいの密着は仕方ないと思わせる絶妙のレベルで体を密着させ、いやらしい手つきで女性のお尻を触っていた。普通の痴漢とちょっと違っていたのは、ただお尻を触るだけでなく、同時に女性の髪の毛に顔を埋めていたところだ。それを見た時、私はこの痴漢に対して一種のシンパシーを感じた。女性の頭に顔を埋めると、頭皮と汗と使っているシャンプーの匂いがごちゃ混ぜになったその女性にしか出せない独特の匂いがするのだ。私はあの匂いが本当に大好きだ。風俗嬢の頭の匂いしか嗅いだことは無いけども。あの匂いを何かにたとえるとするなら、やよい軒のミックスとじ定食を食べた時の〆として作る雑炊。ご飯の中に卵とじのだし汁の残りと味噌汁と醤油をぶち込んでごちゃ混ぜにして作るお手製の雑炊。あれにたとえることができるだろう。一種のシンパシーを感じると供に、私が嗅ぎたくても嗅げない匂いを嗅いでいるその痴漢を許すわけにはいかなかった。同属嫌悪に近い感情でその痴漢を捕まえて駅の職員に突き出す。「こいつはお尻を触っていただけじゃなくて、髪の毛の匂いも嗅いでいた変態です」と付け加えておいた。被害者の女性から何かお礼をさせて欲しいと言われたが「そんなつもりではなかったので…」と大人の対応をしていたのだが、しつこく聞かれたので「ポータプルブルーレイプレイヤー」と思わず答えてしまった。痴漢も私もろくなもんではない。
f0245642_1502092.jpg



痴漢の風貌はものまね四天王の栗田貫一に良く似ていた。コロッケやグッチ祐三ではなく栗田貫一に似ていた所がリアルな痴漢という感じがして怖かった。ものまね四天王といえば、子供の頃にものまね王座決定戦がある時だけ我が家にTVを観に来る親戚の貧乏なおっさんが居た。一升瓶を片手にうわごとのように「笑いのコロッケ…天才清水…実力は栗田…アホのビジーフォー…」とビジーフォーをとにかく目の敵にしていた。ただのアル中かと思いきや「松居直美ちゃんはいい女…歌も上手いし…喋りも達者…顔がそこそこ美人というのもすごく良い…美人は飽きるけど直美ちゃんの顔は飽きない…」と女性に対する正しい審美眼を持っていた。その言葉に影響されたのかは分からないが、松居直美で抜きまくっていた時期があった。高校受験の2日前の日に松居直美で抜いたことはハッキリと覚えている。受験前日に誰で抜いたのかを覚えていないのに2日前の松居直美を覚えているということからも松居直美の凄さが証明されている。
f0245642_150529.jpg
f0245642_1514411.jpg


そのおっさんから他に教わったことといえば、障害者が優先的に利用できる多目的トイレの利用方法で「このトイレは障害者の人しか使えないけど…障害者のモノマネをしてトイレをすれば大丈夫…どうしてもウンコが漏れそうな時はそうやってこのトイレを使うんだよ…これが生きる知恵だよ…」というおっさんの言葉を鵜呑みにした僕は、多目的トイレに「ニンガニンガ…」と奇声を発しながら入ったり、監視カメラで撮影されていることを意識し、トイレ内でも障害者風の変な動きを心がけて用を足していた。INも障害者ならOUTも障害者で無いと意味が無いので、トイレ退出時も奇声を発したり、体中にトイレットペーパーの切れ端を付けて出たりした。そしてトイレからかなり離れた場所で健常者に戻っていた。映画「ユージュアル・サスペクツ」のラストでカイザー・ソゼの引きずっている足が徐々に普通の歩き方に戻っていくシーンとほぼ同じである。けっこう大人になるまでこの言葉を信じていたおかげで大恥をかいた。そのおっさんが最近亡くなった。その一報を受けた時「ちゃんと死ぬべき人が死んだな」と思った。

もうひとつ多目的トイレについてどうでもいい話があって、高校生の時に多目的トイレでよくセックスをしていたという女性が「あの時は周りが見えていなかった」という一言だけで反省を済ませていてすごく可愛かった。女の子は可愛い。



[PR]

by tsume_kirio | 2014-02-23 01:59 | 人生の終わり | Comments(4)

陛下への思い   

1週間続けてSuperflyをオカズにして抜いていたら、プライベートで何をやっても最悪という地獄の日々だった。ストレス解消に行ったパチンコでも大負け。帰り道に「全部Superflyのせいだ。俺が今まで見てきた映画で、お前みたいな格好してるヒッピーの登場人物は全部いらんことしいだった。話をややこしくするな。お願いだから口を開くな。たとえ反日思想を持ってる女でもウィノナ・ライダーの顔が俺は好きなんだ」と激昂しながら帰宅。風呂に入ってからもSuperflyへの怒りが抑えられず、Superflyのゴシップでも探して気持ちを落ち着かせようとネット検索をすると、Superflyの身長が153cmというのを知り一気に好きになった。背が小さくて歌が上手い女は大好きだ。
f0245642_21461215.jpg

思えば12月になってからSuperflyでしか抜いていなかったので、どうせならこのまま12月は歌の上手い女だけをオカズに抜き通してみようと思い立ち、自分が好きな女性歌手を思いつくまま書き出してみた。思ったよりも候補者が多かったので、それぞれの代表曲をiTunesで聴き比べて選抜7人を選んだ。最後の7人目を争ったものの惜しくも敗れ去ったのはICEの国岡真由美と橘いずみだった。季節が巡ればまた結果も違ったものになると思う。

カレンダーアプリを使ってオナニーシフトを作ってみた。今回選ばれた7人は、Superfly、LISA(元m-flo)、MISIA、永井真理子、ゆう(元GO!GO!7188)、高橋由美子、ビビアン・スーの7人。各頭文字を取ってカレンダーに記入。下のような予定表となった。偶然にもS、M、Lという服のサイズのアルファベットが揃うこととなった。
f0245642_21351115.png

今日はLISAの日。


自分は右翼思想は全く無いのだけど、天皇陛下は大好きなので、23日の天皇誕生日はオナニーを自粛しようと思っている。でも陛下なら、あの優しい顔で「なさればいいじゃないですか」と言ってくれそうな気もする。こればっかりは当日になってみないと分からない。もしくは陛下が産まれた記念日だからこそ、こちらもそれ相応のオカズを準備しないといけないのだとしたら、この日だけは小野真弓で抜かないといけないのかもしれない。でも俺は毎年元旦に小野真弓で抜くという新年行事があるので、どうしたらいいのか本当に分からない。マジで胸が苦しい。どうして日本になんて産まれたんだろう。外人なら陛下のことでこんなに悩まなかったのに。

そんな苦悩を抱えながらもシフトを律儀に守ってオナニーをしていたら、頭がおかしくなりそうだったので久しぶりに風俗に行った。歌姫でばかり抜いていた影響で、風俗嬢を見た瞬間に顔よりも何よりもこの娘は歌が上手いのかどうかが気になってしまい「君は歌は上手いのかい?」と聞いた。「週4でカラオケ行ってるからけっこう上手いよ~」と言う彼女の言葉を信用できず、プレイ前にホテル備え付けのカラオケで歌ってもらったらなかなかに上手いので僕の気分は上々に。最近見た片平なぎさの外人神父との濡れ場動画が面白かったので「俺のことを神父様と呼んでください」とお願いしてプレイを楽しんだ。ちょっとした思いつきで、プレイ後にもう一度同じ曲を歌ってもらった。「Hなことする前より上手くなってる♪Hで歌も上手くなるのかも♪」と彼女は不細工な笑顔でわけの分からないことを言った。その笑顔を見てたら自分の悩みがどうでも良くなったので、後ろから彼女を思い切り抱きしめた。また風俗に救われた。

憑き物が落ちたような気持ちで家に帰った。帰宅後、大きな地震が起きた。さっきまであの素敵な風俗嬢と一緒だったのに、一人になった途端に地震が起きた。どうせならあの娘と一緒に地震を体験したかったのに。俺の人生はやっぱりうまくいかない。もう神も陛下もどうでもいい。俺は天皇誕生日と元旦に小野真弓で抜く。カレンダーの23日に「小」と打ち込もうとしながら、23日に小野真弓で抜いてから元旦にもう一度小野真弓で抜くまでの毎日のオカズがビビアン・スーだということの方が問題な気がして指が止まった。全てがどうでもいい。

片平なぎさはこの動画も好き

[PR]

by tsume_kirio | 2013-12-16 21:56 | 人生の終わり | Comments(0)