2013年 10月 04日 ( 1 )

攻める就活

後輩の女子大生が就職活動を始める時期になったらしく、十歳以上歳の離れた僕に就活におけるアドバイスを求めてきた。しかし、どれだけ思い返してみても就活で苦労した思い出が無い。大学時代、堅苦しい合同企業説明会から部屋に帰った直後の玄関で、着慣れない窮屈なスーツを無造作に脱ぎ捨て全裸になり、ドアーズの曲を大音量でかけながらオナニーをするのが気持ち良くて仕方なかった。緊張から解放された後の緩和が効いたオナニーの気持ち良さが癖になってしまい必要以上に説明会に参加した。就活でさえもオナニーのエッセンスにしていたのでストレスを感じることは無かった。

結果から言えば、アパレル会社に不動産に遊園地等、僕は多くの内定を勝ち取ることができた。その経験から導き出された僕なりの面接必勝法が有る。それは試験の待ち時間に応募企業のトイレでオナニーをすることである。これは一発抜くことで心を落ち着けさせ、平常心で面接に臨むことが狙いである。それなら家を出る時に抜いておけばいいじゃないかとおっしゃるかもしれないが、家で安穏と抜くような軟弱なオナニーでは厳しい就職戦争を勝ち抜くことはできないと思っていただきたい。敵陣のど真ん中で抜いてこそ「こんな場所で抜いてしまった俺に怖い物など何も無い」という逃げ場のない覚悟を持てる、まさに覇王のような堂々とした気持ちになるのだ。一度覇王になってしまえば、グループ面接に圧迫面接、どんな面接も怖くない。「ここのトイレで抜いた」という事実だけで、難しい顔をした面接官に対しても、自分より優秀そうに見える他のライバル達に対しても臆することのない精神的な優位ができる。面接官の意地悪な質問に心乱されることなく冷静な対応ができる。合格はすぐ目の前に有る。

もちろんこの必勝法は絶対では無い。たまには落ちることもある。そんな時も落ち込む必要はない。落ちた原因として考えられるのは二つ。トイレでオナニーしたことが会社にバレている。しかし、それはその会社がトイレに監視カメラを仕掛けている確固たる証拠である。そのような堕ちた会社などこちらから願い下げである。本当の意味でのブラック企業に入らなくて良かったと思えば良い。もう一つの理由は、他の候補者も自分と同じく試験前にオナニーをしていた可能性がある。敵ながら天晴れ。同じ条件下で負けたのは単純に「人間力」の差である。もっと「人間力」を磨こう。素直に負けを認めて僕はさらに強くなる。

以上のようなアドバイスをできるわけもなく、適当にその場を乗り切った。そして突き抜けるような青空を見つめながら「どうして今…俺は働いているんだ…」とぽつりとつぶやいた。一番大事なことは「入社することではなくて、入社してからの自分をちゃんと想像すること」である。


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by tsume_kirio | 2013-10-04 11:01 | 就職活動 | Comments(0)